求人を出しても、なかなか応募が集まらない。外国人材の採用も気になる。でも、医療の現場で本当に受け入れられるだろうか。
歯科医院が抱く不安は、「外国人だから」という一言では片づきません。
患者さんの安全に関わる指示、慣れない専門用語、忙しい診療中の教育。どれも、採用後に考え始めるには重いテーマです。大切なのは、採用するか・しないかを先に決めることではなく、受入れに必要な条件を具体的にすることです。
1. 必要な日本語を、場面ごとに分ける
受付で予約内容を確認する日本語と、診療室で短い声かけを正確に受け取る日本語は同じではありません。
まず、任せる予定の業務を場面ごとに書き出し、「どの言葉を」「誰と」「どの速さで」やり取りするのかを確認します。
- 電話や受付での予約確認
- 患者さんからの質問や要望
- スタッフ間の伝達・報告
- 予定変更や緊急時の連絡
国籍で判断するのではなく、その業務に必要なコミュニケーションができるかを見ることが出発点です。
2. 業務範囲と安全確認を、本人任せにしない
受付、歯科助手、診療補助では、担当する業務や確認方法が異なります。
入職後に曖昧なまま仕事を広げるのではなく、担当する業務、指示を出す人、迷ったときの確認先を先に決めておくことが重要です。
3. 「誰が教えるか」を採用前に決める
忙しい医療現場では、日本人の新人教育にも大きな負担がかかります。
外国人材の採用でも、現場の誰か一人へ教育を任せきりにすると、教える側も働く側も疲れてしまいます。
最初に教える内容を分け、担当者と確認方法を決めておく。分からないことを質問できる時間をつくる。小さな準備が、現場の負担を減らします。
不安をなくすのではなく、見える課題に変える
言葉、安全、教育は、無理に楽観視するものではありません。一方で、国籍だけを理由に可能性を閉じる必要もありません。
現場の業務を分け、必要な支援を具体化すれば、受入れを検討するための材料が見えてきます。
